わたしは、美しいとは見た目ではなく、人間性だと養母から教わった。茶道の師範をしていた養母はわたしに、所作や言葉の美しさを重視する教育をした。わたしは中学にあがると、女子校だった為か作法の授業があったのだが、すぐに優等生となった。
一方で実家では罵詈雑言が日常的に飛んでいた。主に酔った父が一方的に発する言葉だ。お前はダメだ、死んでしまえ、どうして生まれてきた。ザクザクと心を抉られていたのは最初だけ、そのうちそういう環境にも慣れた。
なので、わたしは、意識すれば敬語を綺麗に使いこなし、お辞儀や座り方も美しくこなせる、反面、同時に無意識のうちに人に刺さる鋭い言葉のナイフをも、身につけてしまった。
わたしにとっての美しさとは、本質的ではなく、あくまで表面だけの薄っぺらいものだと自覚している。故にわたしは、醜い。
【美しい】
1/16/2026, 11:12:40 AM