妄想

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『あたたかいね』

「外、雪で真っ白ですよ!ちょっと見に行きませんか」
彼女は綺麗な瞳をさらにきらきらさせながらそう言って僕に笑いかけた。

外は雪が降って真っ白な雪が日光できらきらと輝いていた。最近やたら寒かったけどついに雪が降ったらしい。

僕はもう雪ではしゃぐ年齢じゃないから家の中で見れば十分だけれど…こんな嬉しそうな彼女の誘いを断るなんて僕にはできなくて
「ふふ、ほんとだ。いいよ、見に行こうか」
そう言うと彼女はやった!!と嬉しそうに飛び跳ねた。

僕よりもかなり小さい彼女は着込むと丸くてふわふわで雪をすくって雪だるまを作る姿は自分の分身を作り出しているようで、見ていて少し面白かった。
「ねぇ、ずっと雪触ってて寒くない?」
手が赤くなって冷たそうだったから握ってみた。
僕はずっとポケットに手を入れていて暑いくらいだったから、彼女の手はひんやり冷たくて気持ちが良かった。
「わぁ、あたたかいですね〜カイロだ。」
嬉しそうに笑うと、やはり寒かったのか彼女は自分の頬にも僕の手をあてた。

「あったかかったです。これはお返しです」
と言うと彼女はぴょいと僕に抱きついた。
急でびっくりして、そして嬉しくて、ちょっと恥ずかしくて彼女に聞こえてしまいそうなくらい僕の心臓はバクバクと鳴っていた。

小さくてあたたかい彼女を僕も優しく抱きしめた。




1/12/2025, 8:36:38 AM