犬や、猫や、子供が、誇らしそうな顔を隠しもせずに歩いているのを見るのが好きだ。大切なものを抱えすぎて動けなくなってしまったおとなたちを、びたり張り付いた地面からそっと拾いあげてくれるように思えるから。金や、家族や、権力や地位や大義や、そのほかいろいろなものを腕いっぱいに抱えて、失くすことを恐れて動けずにいる、あなたたちを。身軽さと、無垢と純真さをいくつか身に纏っただけの手ぶらの彼らの行進が、私をすくってくれるならきっと。No.12【誇らしさ】
8/16/2024, 3:01:38 PM