星を追いかけて
『流れ星って宇宙の塵らしいよ』
なんて、夜空を覆う流星群のなかで、君はそんな夢の無い言葉を吐いた。
『宇宙からやってきて、地球に落ちて、あの星たちは何処に辿り着くのかな』
きっとみんなが綺麗だと持て囃すあの星たちは空から地に落ちて、踏み潰されて、跡形もなく消えてしまう運命を辿るだろう。
追いかけていったって、希望なんてない。
夢見れるほどの現実なんて、待ってないんだよ。
『…それでも、そうだったとしても、今見てる星空が綺麗だって思う気持ちは嘘じゃない。本当はただの塵だなんてわかってても、何度だって手を伸ばしたいよ』
星なんて、追いかけるだけ無駄だ。
だけど。
君が瞳に映す小さな夜空は、泣きたくなるくらいに煌めいて、とても綺麗だと思った
7/21/2025, 3:43:51 PM