和食

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 はは、と男が笑う。
 少年は理由がわからなかったようで、きょとんとした。
「……なんだろうなあ」
 ゆるりと、息が漏れる。
 体の奥底に、かすかに残っていた、もはや期待未満の何かとともに。
「お前を見ていると、自分が惨めになるんだ」
 男は、少年を見ているようで、どこか遠くに意識を向けていた。
「才能もないのに、なにを夢見ていたんだろうって」

【夢の断片】

11/21/2025, 10:56:21 AM