未知亜

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ㅤ謂れ無いことで怒られ、去られ、嗤われ、いまや寄り添うのは自分の影だけ。細く長く伸びるそれを無言で見下ろす。
ㅤいつも望んでいない方向に歩かされ、気づいた時には知らない道に立っているのだ。どちらから来たのだったか、どこへ向かうのだったか、考えるのはやめてしまった。
ㅤ目を閉じて頭をカラにする。適当にステップを踏み、パッと目に入った方向に歩き始めた。どこかには繋がっているのが道であり、未知というものだから。

『未知の交差点』

10/12/2025, 8:15:14 AM