『嗚呼』
「じゃ、補習だからやっとけよ〜」
担当代理の先生はそう言いながら教室を出ていった。
先生が出て行ってすぐに教室はガヤガヤ音でうるさくなる。
確かに静かにしとけとは言われなかったけど...
高校生にもなってルールを守れないものかとため息をついてやるはずだった範囲を教科書を見つつ勉強することにした。
こんなバカ真面目だから。
という理由でクラス委員長を任されたが正直やる気は無い。
仕事も無ければクラス委員長だからとみんなが
言うことを聞いてくれるわけでも無さそうだ。
授業開始30分。
思ったよりもやる範囲が狭く終わってしまった。
次の授業分も...と思ったが次は今日やる予定だった部分を
やるだろうと思い教科書を閉じた。
あと半分ちょい。
周囲の様子を見ると最初とほぼ変わっていなかった。
ゲラ笑いするカースト上位の女子、
スマホの音量を大にしてゲームする男子。
静かに、それでも目立ってしまう男子たち...
いつも通りだ。
やることが無くなったから空を見ながら寝ることにした。
嗚呼、今日も平和で何よりだ。
語り部シルヴァ
3/9/2025, 10:52:42 AM