お題「優越感、劣等感」
僕は誰かに必要とされたい。
出来のいい兄と聞き分けのいい弟の間に生まれた平凡な僕。
両親は何時も兄と弟を可愛がった。
まるで僕は存在しないかのように扱う。
そんな毎日が続く度心を支配するものがあった。
それは劣等感。
誰かに必要とされたい、愛されたい、満たされたい。
段々そんな事を考えるようになっていった。
どうして比べられなければいけないのか。
両親に愛されたくて僕を見て欲しくて毎日頑張っているのに。
テストも常に上位、運動も人3倍努力した。
それでも僕を見てくれることはなかった。
ただ、頑張ったね、偉いね、その一言が欲しいだけなのに。
ただ、愛されたくて褒められたくて頑張って無理して壊れても潰れても期待に応えたくて。
必死に頑張ってきた。
僕はもう諦めたんだ。
結局何をしても認めて貰えない、僕自身を見て貰えないなら何をしても意味が無い。
そう、諦めた時だった。
1人の女の子が僕を見つけてくれた。
救ってくれた、僕を褒めてくれた。
嬉しかったんだ、僕は誰かに必要とされていると。
その子は僕の恋人になり、奥さんになった。
その子だけが僕を認めてくれた。
子供も生まれて幸せに暮らせている。
そしてずっと鎖で繋がれていた劣等感に支配はされた心はいつの間にか優越感でいっぱいだった。
彼女に感謝している。
ずっと、これからも僕の隣で笑っていて欲しい。
今日もそう願い彼女と生きていく。
7/13/2023, 11:41:18 AM