足り過ぎた贅肉

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じっくりじっくりゆっくりコトコト愛を注いで煮込んだスープ。味見してみたけどなにか一味足りないような気がする。
塩分が足りないとか、煮込みが足りないとかそんなんじゃなくて、うーん。

でももう準備して行かなきゃいけない時間。
急いでスープを保温密閉できるポットに移し、スプーン3本、器を3つ籠に入れる。
おっと、朝焼いたパンも忘れずにね。
身支度整え荷物を持っていつもの道を足早に進む。
ポットの中のスープがちゃぽちゃぽ音を立てているけどこぼれたりはしてなさそう。

森の中のおばあちゃんのお家に着いてドアをノックする。
ガチャリと鍵が開く音がして中に入る。
奥の窓の下のベッドの上にはおばあちゃん。
鍵を開けたのは餌付け成功したオオカミさん。

おばあちゃんがテーブルに着いたらお昼のパンとスープを並べていただきます。
アレ?家で味見した時と味が違う。美味しくなってる。
そっか、3人一緒に食べるのが美味しいんだ。
3人の愛が注がれたテーブルだから美味しいんだ。
たっぷり食べてお昼寝して暗くなる前にまたあした。
(愛を注いで)

赤ずきんちゃんのオマージュ、平和な世界で愛を叫びたい

12/13/2024, 2:51:45 PM