『何でもないフリ』何でもないふりをして、なにも知らずに笑うあなたの隣に並んだ。何でもないふりをして、目線に下に向けたまま悲しさを笑顔の奥に潜めたあなたが大丈夫だよ、なんて静かに息を溢す。大丈夫じゃないことなんてわかりきっていたけれど、正しい返事なんてわからなくて、ただその肩を抱いた。あなたの体温が、今にも泣き出しそうな子供のように熱くなっているのがわかる。何でもないふりをするあなたが、その全てをさらけ出せるのが私であってほしいと思った。
12/11/2024, 10:00:57 AM