『クリスマスの過ごし方』
地球では今日、クリスマスだ。
私の仕事は少々特殊かつ危険で、地球外で行われている。最年少で試験を突破し特殊生命体ナンバーズ調査の資格を得た
何かの運命か、いや、こいつの調査は毎年の12月25日。運命でも、なんでもない。今日はサンタを調査することとなった。
No.088「サンタの悪夢」
確認情報:寝たきりで動く事のない赤い服を着て髭を生やした地球で語られる「サンタ」の容姿と酷似している。088は毎年12/25に夢を見る。夢に映るのは4~5歳の子供。夢に映る人物は実在しており、全員が亡くなっている。
死因、死亡時刻等に共通点はなく、その年死ぬ子供を映し出していると思われる。
今回も、例年通り夢の監視を行う。専用の管を繋げ、サンタの悪夢と同調する。
子供が80人ほど映し出されていく。全員を記録し、0:00に近づき日を跨ごうとした時。夢の同調が断ち切られた。最後に見たのは鏡、鏡に写されたような、自分の姿。
近くに、プレゼントが落ちていた。
追記:サンタの悪夢は、死ぬ間際の子供たちにプレゼントを渡している。それが災いし子供達が死んでいる見解もあるが、一般的には、これから死にゆく子供達のため、善意でプレゼントを送っているという見方が多い。実際に中身はお菓子やおもちゃなど、子供が喜ぶものばかりだ。
ただ、渡されたものは死が近いので「死のプレゼントボックスとも呼ばれている」
12/25/2024, 5:48:45 PM