ぷかりと浮かぶ黄色を指でつつく。人差し指と中指を交互に、横断歩道を歩くようにして。沈めばすぐぽわんと浮かぶ黄色。表面はでこぼこしていて、整備されていない田舎のアスファルトのようだ。湯気に混ざる柑橘の香りを胸いっぱいに吸いながら、窓を開けて初雪を眺め、白い息を吐く。風に舞って入り込んだ結晶と一緒に、自分の疲れがじんわりと溶けていった。「ゆずの香り」 白米おこめ
12/22/2024, 1:09:20 PM