麦茶をいつものガラス製のコップに注ぐと部屋中に小君良い水音が響き、落ち着いた気持ちになった。飲み物をガラスに移し替えるときの音のなかには、人の気持ちを安らかにしてくれる作用が含まれていると思うのだ。だから僕はクラスの花瓶の水を替える作業も苦ではないし、むしろ好きな作業だった。本の表紙を触ってページをめくる。暗がりの中で、スタンドの明かりだけで読むのもいいな。夜になるのを本と一緒に待つことにした。
10/29/2024, 10:46:37 AM