#子猫
【愚かな戦争】
人間達の愚かな戦争により世界は荒れ果て、この星に残った生物は以前の4割程にまで減少していた。
豊かな自然と食料を人間達に奪われてしまった動物達は人間達に怒りを覚えた。
そんな中、戦争を生き抜いた人間達が無差別に動物を殺し、自らの糧にしていた。
動物の中には、ペットとして飼われていた犬や猫等もいた。人間が食料として殺して行くのは大人の動物ばかり。
1人孤独になった子猫は殺され食料にされた親猫の為、動物達が平和に暮らせる為荒れた世界にした人間に復讐するために立ち上がった。
子猫は自分だけでは人間に勝てないと知っていた。世界各地の動物達に会いに行き、人間に復讐する為に協力を求めた。全動物達は子猫の考えに同意し、共に人間への復讐をしてくれることになった。
動物達は、武器の調達から始めた。
「なぁ猫、人間達の武器を集めりゃいいのか?」
「はい。武器になる物ならなんでも集めてしまいましょう。たとえそれが人間の使っていた物でも…」
「了解。お前ら!あるだけの武器を集めろ!それがなんであろうと持ってこい!人間に復讐するためだ!人間なんかに世界を渡さねぇ!」
「あ、でも…爆発物等は危険です。危険物を集めるのはやめましょう。僕達も死んでしまう。」
子猫の言葉により、たくさんの武器が集められた。動物達は集めた武器を持ち、使いこなす為に練習を始める。
「みんな、覚えが早いですね」
「それほど人間に恨みがあるのでしょう」
「全部あんたのおかげだよ。あんたが立ち上がらなければ、みんな人間に復讐しなかった」
「ありがとうね、子猫ちゃん」
子猫が人間への復讐を決めてから1年…
多数の犠牲はあったが、ついに復讐の時がきた。
「みなさん、1年間よく耐えましたね。やっとだ…今こそ復讐の時です!豊かな自然を奪い、僕達動物を殺した…そして、人間共の糧になってしまった仲間達の無念を晴らす為にも、必ず勝利しましょう!」
「もちろんだ!」
「憎き人間共を滅ぼしてやれ!」
動物達は人間の住む集落に向かった。
空は、血のように赤く染まっている。
動物達が人間の住む集落に着いた時、大きな爆発音が聞こえ、その音と共に動物達は倒れてしまう。
「いったい…なにが…」
そこに銃を持ってたくさんの人間がやってくる。
「お前達、やってしまおう」
その一言で、人間達は一斉に動物達を撃ち殺す。
1人の人間が子猫に近付いてささやく。
「どうやら…地雷に気付かなかったみたいだなぁ?動物の分際で、人間様に勝てると思うなよ」
「諦めない…僕は…なにがあっても…!」
「ばぁーか」
人間は子猫を撃ち殺す。
「喜べ!俺達はこの戦争に勝ったんだ!俺達こそがこの星を、地球を支配する神だ!」
人間がそう言いはなった瞬間、
地球に巨大な隕石が堕ちた。
この日、全ての生物が滅び
地球は宇宙の塵となった
11/16/2022, 8:16:56 AM