月海月

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モノで溢れた6畳一間の小さな王国。

好きなモノだったのに脇目も振らず
双眼鏡を覗いて“あの子”を見つける。

いつもの場所にいるあの子。
僕を見て微笑むあの子。

嗚呼。僕に何か言っている。声が聞きたい。

あの子に逢いに行かなくちゃ。

居ても立っても居られなくて、僕は窓から飛び降りた。

あの子が本当に居るのかも分からずに

#狭い部屋

6/5/2024, 4:04:28 AM