今日は暑い。まるで鉄板の上で焼かれているかのような暑さだ。そんな中、蝉は狂ったように鳴き続けているのでなかなかこれも鬱陶しい。
そんな日には、家の中にいるに限る。外に出たら、暑すぎて倒れてしまいそうだし。
まだ明るい六時、耳を澄ますと遠くから小さな子供たちの遊ぶ声が聞こえる。きっとそろそろ家に帰る時間だろう。
夕焼けはひたすら赤く、辺りを照らしている。
ヒグラシは、ここぞとばかりに、切ない声で鳴いている。
あの日、帰り際に友達と見た夕焼けを思い出した。
あの日も暑く、ヒグラシは鳴いていた。
きっと明日も、夕焼け空に向かって切ない合唱が響くだろう。
5/4/2024, 2:49:56 PM