8.太陽の下で
「君は太陽の下に行くと体が焼けるように痛くなるとしたらどうする?」僕は体が弱かった。
まるで吸血鬼のように肌は白くて
太陽に当たってはいけなかった。 なぜかって?
僕は太陽の光を浴びると体が焼けるように痛くて
死んでしまうからだ。
だから僕は、ずっと部屋に引きこもっている。
孤独で真っ暗な部屋。とても寂しい。
こんな生活に耐えられなくて、
死にたいと思ったこともある。
でも最近は、窓から君を見ることが楽しみになった。
君は太陽の下で輝いている。
そんな君に一目惚れをしてしまった。
「美しいなぁ」とそんな一言を毎日呟いていた。
だが、なぜこんなに好きなのに胸が苦しんだろう…
君に触れたい…君と話したい…君と太陽の下でデートがしたい…その笑顔を僕に向けて欲しい…
そんな願いは全て叶うことが出来ない。
僕は外に出られない。夜出れたとしても君はいない。
こんな世界に生きていても仕方がないと思った。
だから僕はひとつの願いを叶えるために外へ出た。
太陽の下で死のうと思った。
死んでまた君に会おうと思った。
体が焼けるように痛い。でも仕方がない。
「君のことを思ってるよ。」
僕は君のことを思いながら死んだ。
11/25/2023, 7:17:24 PM