「うっわ遅くなったあー」
イグは日が暮れるまでに出る、と言っていた。これはもういないなあ、夕飯作ってもらってラクしたかったのにとぼやく。
彼は料理上手なのだ。というか私が料理下手というか…。
「ただいま」
ん、やっぱ靴ないや帰ったな。
リビングに行くと、置き手紙があった。
《なんとなく遅くなるだろうと思って》
「?」
ひとことだけの文字に一瞬考えて、
「まさか!」
キッチンに行くと、まっしろなシチューができていた。
「イグ有能すぎ…お嫁に来てくれないかな」
9/15/2024, 11:21:43 AM