小さく「ん」とだけ言って彼が器をこちらに寄せる。器にあるのはシェアしたお菓子の残りの1個。いつものやつである。「わあ、ありがとう」 ここで「私いいよ、食べなよ」と返すと長くなる上に絶対に譲られてはくれないので、それだけ言って有り難くぱくんと口に放り込む。 いつだって最後の1個が一番美味しいのは、どこかの不器用な誰かのお陰なのだ。"愛と平和"
3/10/2024, 11:44:27 AM