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 自分の過ぎ去った日々を大なり小なり彩ってくれた人々の訃報に接することが増えた。

 昨夏、鳥山明原作のアニメーション映画『SAND LAND』を観る機会があった。
 ストーリーは割愛するが、可愛くて強い魔物と渋いイケオジが出てくる。
 戦車の描き込みっぷりにさすがの画力だなぁと感心しながら観た。どことなく手作り感があって懐かしい気持ちにさせられた。
 派手な作品ではなく宣伝も控えめだったせいか客席は寂しい感じだったが、心は満たされて帰宅したのを覚えている。

 享年を知り、思っていたより若かったのが意外だった。子どもの頃から彼原作のアニメに触れていたので勝手にもっと年上だと想像していたのだ。
 そうか、亡くなってしまったのだな、と反芻する。
 訃報を驚きだけではなく、ある種の感慨をもって受けとめる年代になってきた。


『過ぎ去った日々』

3/10/2024, 5:10:20 AM