【0からの】
授業開始を知らせるチャイムがなり、早速僕は頭を抱えた。
目の前には1枚の厚い板。今日は技術の木工制作の日だ。自由に作っていいと言われ、優柔不断な僕は何を作ろうか考えた。
周りでは、ラックやボックスを作ると言った声が上がっている。
センスのない僕は、とにかく簡単なものを作ろうと考える。
渡された紙に設計図を書出し、早速木材を切る生徒まで現れる。早いな、と思いつつ、取り敢えず完成図から書き出そうとするが手が止まってしまう。
さんざん考えた挙句、僕は引き出しボックスを作ることにし、紙に書出していく。
制作や設計は当然のこと、アイデアから考え出すのも難しい僕は、生み出すことの大変さを知った。
2/21/2024, 10:22:02 PM