じゅん

Open App

真昼の夢

じわりじわりと
私の首筋に汗が伝う。

私は炎天下の中
道の真ん中に立っていた。

とある田舎の
バスが一日数本と
作りが浅いトタンのバス停。

なぜあるのか分からない
キリストの教え。

生き物は人間より
カエルやタヌキがよく顔を出す。

痛々しい日差しが肌を突き刺し
水っ気が苦しめる
まるで本当にそこにいるようで。
しかし私は気づいている。
これは夢だと。

夢なら夢らしく
私の望む世界になってほしいものなのに
都合の悪いレム睡眠であることに
苛立ちが苛立ちを呼び
さらに体温を高める。

道の遠くは
私が知っているより遠く
蜃気楼なのか
夢だからなのか
ぼんやりしている。

日差しが槍になり降りかかる。
水っ気が手となり私を包む。
そこから逃がさないように。

7/16/2025, 12:57:32 PM