するする、ひんやり。指先から、何もせずとも体温が離れていく。ふと、足もとに優しい暖かさを感じる。少し前までの刺すような光は、いつの間にか輪郭をまあるく、まあるく姿を変えていた。もしかして。上をみれば、空は高く、高く、澄んだ青をしていた。私の大好きで大嫌いな冬が、もうすぐそこまで来ていた。
11/19/2025, 2:27:59 AM