いぐあな

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300字小説

地下都市の小太陽

 住民が全て他惑星に移住したという開拓惑星に調査に降り立つ。
 ここの住民は突然の気候変動によって、初期ドーム基地を利用して地下都市を造り移住した。しかし、所詮は初期基地。増えた人口に対応出来ず、銀河連邦と宇宙開発機構が中心になって、受け入れ惑星を探し移住させたのだ。

『……荒れてますね』
『移住末期には最後まで残された人々が日常的に暴動を起こしていたというからな』
 仕方がないとはいえ、地下都市の建物は一部ライフラインに必要な施設を除き、ほとんどが崩壊している。
 その向こう、郊外に当たる場所に整然と整備されたままの公園が残されている。
『……綺麗』
 そこには太陽のような向日葵が天井に大輪の花を向けて咲いていた。

お題「太陽のような」

2/22/2024, 12:01:48 PM