孤月

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まっすぐな言葉を伝えたいのに、溢れるのは嘘ばかり。
臆病な心を隠すために、今日も虚構の姿を創り出す。
全てを恐れているため、全てを疑う。
もう偽りの姿も板についてきた。
どうしてそんなに変わってしまったの、
と皆は言うけれど変わったのは皆の方だ。
世間の流れと反対を進む私は、変化を恐れているのだ。
他者と関わることで得られる幸せや、自己研鑽によって掴める肯定感等も私にはわからない。
ただ死に絶えるまで存在を消して生きるのみだと考えていた。生きることに執着などない。
それでも手を差し伸べてくれる人は必ずいるのだった。
その人達のために、何重にも変装した姿をやめて本当の自分をさらしたいのだ。
結局は生きることに執着している自分に気づいた。
いずれ自分も手を差し伸べる側の人間になれるだろうか。

1/15/2024, 5:28:14 AM