溺れて濡れた花畑。目の前には一面の花畑が水に沈んで、空は泣き終わったかのようにカラッとしていてやけに紫色を帯びていた。
足を一歩落とそうとした時、突如と水に溺れた。
水の中は不思議なものだった。
花弁がゆっくりと沈んでいるのに自分だけが引き込まれるように落ちていく、そして苦しくない。
ただ不思議で…少し虚しいような気持ちで沈んでいく。
光が揺れて水の中を差すが、その光は乏しくなっていった。
ふと目が覚めた、目の前には花畑が彩りに描かれた濡れた絵画があり自分の手にはバケツがある。そのバケツにはまだ少し水が入っており、辺りは水浸しで何があったのかを教えようとしている。
僕は君の描いた夢を台無しにしたんだ。
そうか…仕方なかったのか。いやただ理解したくなかっただけで…
考えるのが辛くなった自分勝手な僕は絵の具を手に取った。
君の絵の愛が邪魔だった。僕だけ見てほしかった、その愛が僕に向けばいいと思っていた。
だけど言えなかった。
行かないで欲しいなんて言ったら僕は人の夢を応援出来ない、嫌な人になってしまうだろう?…
君が画家になるために僕のもとを去ると言った時、君は夢しか見てなかった。僕の目に水が溜まったのを見ていなかった。
愛してるなら応援するべきなのかな、
君の夢が叶うまで待つべきなのかな、
僕のもとから離れる君を受け入れるべきなのかな、
分からない。もう何も分からないんだ。
君が僕のために描いたと言ったこの花畑の絵は一体なんなのか、何を思ってかいたのか。
教えてほしかった。
題名『I don't know』
12/16/2025, 5:57:20 PM