先の人生がどうなるかはわからない。
あらゆるものが変わりうる。環境が。人が。自分が。「これは私の芯だ」、そう思っていたものすら、私はいつの間にか失っている。もっと大切なものを見つけてしまう。見つけてしまう、のだ。芯だったはずの、大切だったはずのものより、もっと大切にしたいものがあると、気づいてしまう。大切だったはずのそれを、しまい込んでしまう日がくる。新しい芯にとまどいながら、私は生きる。
心にもあらでうき世にながらへば恋しかるべき夜半の月かな
一番好きな和歌だ。
生きながらえた先に、何があるのか、わかりはしない。あらゆるものが変わりうるなかで、私は私の未来に何が起こるのか、全く見通せないでいる。私自身すら、きっとどんどん変わってゆくのだから。でも、ほんの少しだけ確度の高い未来があると思う。今現在のことを、いずれ思い出せるということだ。今を懐かしむ日は、生きていればきっとやってくる。
先の人生がどうなるかはわからない。
でも、その日はきっとやってくる。
靄がかった未来のなかで、きっとくるその日のことを、道標のように感じている。
かつて私の芯だったものも、そこで道標としてかがやいている。
#未来の記憶
2/13/2025, 2:54:33 AM