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独り暮らしの頃、真夜中は怖かった。
急に身体が動かなくなる、いわゆる金縛り。
目が開けられないのに、見知らぬ人が寝ている自分のまわりを歩き回っている感覚。
身体中を虫が這っているような感覚。
夢だか現実だかわからなくて、朝になると夢だったような気がして、それでも不快感と恐怖感だけはしっかり残っていて…
そんな夜がたくさんあった。

娘が産まれてから、それはピタッとなくなった。
金縛りも、見知らぬ人も、虫たちも、もうやってこない。
夢だか現実だかわからない、何ともいえないあの感覚は、もうやってこない。
だから安心。もう夜は怖くない。
夜泣きで起こされようが、布団を乗っ取られようが、寝相が悪い娘に蹴られようが。
むしろ現実を実感できて安心。
娘に守られているのかもしれない。

追記
真夜中のタイトルに導かれて、独り暮らし時代の夜中の嫌な感覚を思いだし、上記を書いてみたが、そのあと気になって調べた。金縛りは、睡眠麻痺といって、その間に人の気配を感じたり何かが身体の上に乗っている感覚も、睡眠麻痺の間によく起こるそう。10代~20代に起こりやすい、不規則な生活をしていると起こりやすい、とも書かれていた。当日自分は20代で変則勤務をしていた。そういうことだったのか。

5/17/2024, 8:36:35 PM