冬至。

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あの人と両思いにしてください。

美味しいものたくさん食べたい!

お金持ちになりたい。

幸せになりたい。

あの人の病気を治して。



今日も今日とて沢山の願い事が降ってくる。
それはとても煌めいて時に切実でそして苦しい。
空の上から今日も必死で生きる生きものを興味深げに寝転んで眺めていると上から声が降ってきた。
「何か面白いことあった?」
上半身だけ少し横にずらし声の方向を見上げる。
そこにはふわふわの愛らしい容姿をした同業者。
神というより天使に近い容姿をしている。
「今日も人間はいろんな願いを俺に投げつけてくるなーと見下ろしてたとこ」
「何かお願い叶えてやるの?」
寝転ぶ俺の隣りにチョコンと座り見つめてくる。
「今日も可愛いねぇお前は」
「…人の話し聞いてる?」
呆れた顔も可愛いねーお前は。
軽く柔らかな髪を撫でて宥めて、それからまた視線を地上に向ける。
「んー願いは自分で叶えるものだからなー。無闇に手を出してはいけないよ」
「でもみんな神様を求めてるよ?」
「うん、それはね」
少し間を置いて答える。
「人は誰かに縋りたいものだから」
にこりと隣りの彼に笑いかける。
「だからね、俺はみんなの依り代になるだけ」
「何もしないの?神様なのに??」
「手助けするのは簡単だけどさ、人間って案外図太いの。ダメになっちゃうときもあるんだけどさーちゃんと自分で起き上がれるんだよね」
「それじゃあ、僕たちいる意味ないじゃん」
「あるよ。困った時にはいっぱいいっぱい願ってもらう。そしてちゃんと自分で起き上がるのを見守る!」
「それが、俺たちの仕事だよー。だからさー」


たくさんたくさん俺たちにお願いして。
ちゃんと願いが叶うまで見届けるから。
それがダメだったとしても君たちの事ちゃんとずっと見守ってるからね。


                   (神様へ)

4/15/2026, 9:18:23 AM