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「_______。」

なんて言ったんだろう
最期の言葉くらいききたかったな…

ばいばい、______。



硝煙の匂いと爆発音が絶えないこの地では
歴史に刻まれるであろう戦いが続いていた。
私も兵士として毎日戦っている。

「___を守るため」

そう言い聞かせて毎日過ごしているけど、
体力も心も疲労が溜まっていた。
だからこそ油断してたのだろう
爆発したときの防御が緩くなってしまった
爆風や飛んできた破片が自分の体にダメージを与えた。

自分の原因で自分が被害を受けるだけならどれほど良かったか。

目を開けた時、目の前には自分に覆い被さる〈大切な君〉がいた
自分を守ってくれていたのだ

〈君〉は息をしていた。
でも、誰が見ても助からないと思うくらいの怪我だった
〈君〉を置いては行けない
そう思っていても現実は…
〈君〉を守りたかったんだ
でも守ってもらってこのザマだ。
〈君〉の脈が弱くなっている

救護をしてもらわないとダメだと動きだす
でも〈君〉は目を少し開けて微笑んだ
あぁ…言いたいことは伝わったよ。
そう思って笑った。
ずっと隣で支え合ってきた〈君〉には伝わっている。
…でも気持ちに反して涙が溢れてきそうになる
ちゃんと笑って送り出そうと思っているのにな、


とびっきりの笑顔をして〈君〉を見た
涙が頬を伝ったそれが最期に感じた熱だった






凪沙レイ

3/11/2026, 7:13:54 AM