ほむら

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ある朝、私は珍しく彼より早く目を覚ました。すやすや眠る彼の寝顔を見て、微笑ましく思いながら彼を起こさないように布団から出ようとした。しかし、後ろからギュッと抱き寄せられ、止められてしまった。

「ねぇ、起きてよ。もう朝だよ」
「休みなんですし、たまには良いじゃないですかぁ…」

結局、私は彼を起こそうとしたのだが、彼は寝ぼけた声でそう言って、私を離すつもりはなかった。こうなったら仕方がない、と手足をじたばたしてもがいていたら、強めに抱きしめられ、脚まで絡ませてきて私は動けなくなってしまった。

「ほら、これで逃げられませんね…?」
「うっ…」
「さぁ、このまま二度寝しちゃいましょう?」

大好きな彼に耳元で囁かれ、ドキッとしてしまつをたが、それ以上に彼の温もりが心地良く、段々と瞼が降りてきた。そして私は、彼と睡魔から逃れられないまま、眠りに落ちた。

テーマ「逃れられない」

5/23/2024, 10:27:39 AM