見つめられると、見つめ返す。どっちの目玉に先に穴があくか、瞬きもせず勝負だ。“それはにらみ合いだろ”、というツッコミが聞こえてきそうだ、うん。ほとほと、「ろまんちっく」とは縁遠い。
何日も前、文のなかに「見つめる」と書いた。自分と自分の状況を、何の感情もなくただ見つめた。取りこぼさぬように、見逃さぬように、ただ、ただ。
さて、同じように誰かに「見つめられ」たら、私はどう感じるだろう。…たぶん、あまり気にしない、かもしれない。何か言いたそうなら、「何か?」と訊ねるかもしれない。しっかりと「見つめる」のは、なかなかに集中力もエネルギーも使うから。
まあだがしかし。私は誰かに見つめられることなど、まず無い。却って、何の気なしにたまたま目が合った見知らぬ人々は皆、何かまずいものと目が合ったという風に慌てて目を逸らすか、回れ右で踵を返すかばかり………何故?
猫に好かれた嬉しい日も遠く、私を見て嬉しそうにするのは、人間を見ればおやつを貰いたがる近所の犬ぐらいだ。思いっきり尻尾を振りながら買い物の袋に期待しまくり。「おやつは無いよー」と言うと、ちゃんと去ってゆく。…おそろしい子……!
3/28/2024, 1:01:36 PM