いす

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愛などお前は知り得ないくせに、優しさなどお前は持ち得ないくせに、その丸々とした眼から溢れるなみだがこの身に落ちて熱を奪う。この頭の痛みが、喉の痛みが、胃の痛みが、節々の痛みが、この部屋で唯一私たちの体を受け止めるゆりかごのようなソファに揺られている。地獄である。楽園である。ただの現実である。お前の人ならざるただの人の涙が、私をただの適温にし、ただの人にする。

12/16/2023, 2:19:32 PM