ひろちゃん

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僕はずっと暗闇の中を歩いていた
人の笑いや怒りが不可解で
無表情だったから先生に叩かれた

宿題をしてこなくて正座させられたけれど
全く何も考えなかったし悪気も無かった
普通になることいつからかそれが目標になった

何もわからないから
いじめられることもあまりなかった
友達は僕を誘ってくれた

けれどずっとそのままではなかった
いくつもの壁が立ちはだかった

少しずつ色々なことが見え始めて
高校の時お前に友達なんかいないぞと言われた
僕は初めて泣いた

社会に出てからも何度も躓いた
そして10回以上転職したと思う
今はもう履歴なんかわからない

人並みの悩み苦労そんなものは本当の苦労ではない
本当の苦労は人にはわからない苦労だと思う
私はそんな苦労を物心ついてからしてきたから
人にわかってもらえるような苦労で泣こうとは思わない

今はずいぶん普通に働いている
営業的なこともしている
年齢がいくほど霧が晴れて今が一番幸せだ

今では老眼も出て髪も薄くなった
あっという間にここまで駆け抜けてきた
瞬きしているうちにここまで来た気分だ

10/28/2024, 3:49:55 PM