テーマ スリル
「ねぇねぇ」
「ん?なに?」
そっと本を閉じて話を聞く。
「ゲームしよ」
「おっけ〜絶対負けないから」
「僕が勝つから!」
そう言って、僕達はゲームをし始めた。
ーーーーーー
「..あ!もうこんな時間!?」
時計を指さすあいつ。
「...やっっべ帰らんと」
急いで自分の持ってきたものを回収して帰る準備をする。
「じゃあ帰るなー、また明日ー」
「..また明日っ(笑)」
少し待って嘲笑うような笑いをしたまま言われた。なんでなのか、そんなことはあんまり気にしていなかった。
ーーー
次の日、学校に行く途中でクラスメイトの話し声が聞こえた。
「そーいやね、今日からあいつの考えた作戦実行するらしいぞw」
「そうだったね〜、でも対象がメンタルクソ雑魚だったらつまんなくなるな〜」
「あっ、あいつだよな対象」
そう言って僕の方に目線が刺さる。こっちが聞いてるの分かってないなんてやば(笑)。
「まぁ乗ったからには楽しまないとw」
「「そーだな」」
そう言って三人組は帰っていった。
...ん?対象?メンタル?こちとら鋼のメンタルですが?内心そう思いながら教室の扉を開けて席に行く。
「「「(wwwざまぁ)」」」
とでも思っているような目線の先には、
花瓶が置かれた僕の席。
へぇ、
今日からいじめられるのか。
まぁ、
「僕を壊せる人なんてこの世に居ないのに」
それからというもの、とことんいじめられた。時には教科書とノート、さらにバッグも隠されることもあった。僕は学校では喋ることが少ないので無口のまま。
「「「まだ居たの?」」」
居場所がなくても学校に行き続けた。
「帰れよ」
そう言われても帰らなかった。
なんでって?
いつか分かるよ。
ー ある日 ー
僕はいじめを始めた主犯を屋上から突き落とした。
突き落とすのは簡単だった。
「呼び出して何?」
まず屋上へ呼び出す。
「ゲームのカセット返してくんね?」
ちょっとした理由をしゃべる。
「あぁ、あれか、捨てた(笑)」
前まで一緒にゲームしてたのにな。あとあのゲーム結構遊んでたのに。なーんて微塵も思ってない。
「まぁいいよ、ばーいばいさようなら」
「...は?」
あいつの後ろのフェンスは脆くて壊れるようにしていた。だからすっごく弱く押してあげた。僕って優しーい。
「くたばれ」
落下しているあいつに言い放った。
面白いいじめっていうゲームだったけど飽きちゃったからねー、僕が終わりにしてあげる。
いじめに飽きた一人の人間は、今日も虐めてきた子を殺してる。
おわり
11/13/2024, 4:32:11 AM