「忘れられない、いつまでも。」
時計を見た。
25時。
最近、寝付けない事が多くなってしまった。
今日だって、すぐ起きてしまった。
なんとなく、夜風に当たりたくなって。
散歩に行く事にした。
すぐ帰るし、サンダルでいっか。
暗い、静か。
でもこれが妙に落ち着くのだ。
家から1番近い公園に来た。
少し森に入るからか、この公園は街灯も近くになく、
他の人にもあまり知られていない。
僕のお気に入りなのだ。
そっとブランコに腰をかけて、
軽く漕いでぼーっとする。
そしたら、ぼーっとしすぎたのか。
ブランコから落ちてしまった。
この公園は珍しく砂ではなく草が地面を覆っている。
だからそれ程落ちても痛くはない。
転けてそのまま上を見た。
そしたら____。
すっごい綺麗な夜空が広がっていたんだ。
僕もあの星になれたら...なんて思いながら
手を上に上げた。
が、その手は虚しく空を切った。
まぁそりゃそうか。
でも、こんな綺麗な景色久しぶり。
いや、初めて見た。
こんな景色、"忘れられない、いつまでも"。
5/9/2024, 11:45:47 AM