「にーに!、サンタしゃんはほんと〜にいる〜〜??」
澄んだ瞳をこちらに向けて尋ねてきた
俺は応えた
「もちろん、いるぞっ」
そう言うと、
妹は、嬉しそうに、足をバタバタさせた。
そんな妹を見て、俺はホッとしたが、少し戸惑った、、、
実のところ、今年は''サンタ''がいない。
いや、「''プレゼントを渡す人''がいない」
と言った方が正しいだろう。
去年までは両親がいたが、、もういない。
今は、俺と妹の2人だけだ。
「サンタさんには何を願うんだ?」
俺は、平然を装って、聞いてみる。
「、、あのねぇ〜、」
妹はニコニコしながら、
俺の耳に手を当てて、コソコソと話してきた。
「''にーに いつも おしごと がんばってるから
やすませてくだしゃい''って言うのっ」
妹は、満足そうに顔をほころばせた。
俺は言葉が返せず、 涙ぐみそうになり、下唇を噛みしめた。
7/31/2024, 12:09:30 AM