#見つめられると
貴方に見つめられるたび、心臓が嫌に騒ぐ。
それは、あの瞳の中に自分だけが映っているという事実に、どうしようもなく満たされるからか。
――それとも、この醜く歪んだ独占欲を、貴方に見抜かれてしまう気がしているからか。
その瞳の奥を、塗り潰してしまいたい。
他の何も、誰も、入り込む余地なんてないくらいに。
そうしてしまえたなら、きっと安心できるのに。
それなのに、貴方に見つめられるほど、逃げ場がなくなる。
この感情の輪郭を、指先でなぞられるような錯覚に襲われて、
今すぐ目を逸らしたくなる。
欲しくて堪らないくせに、知られるのが怖い。
満たしたいくせに、壊れてしまいそうで手が出せない。
こんな矛盾を抱えたまま、
それでもなお、貴方の視線を求めてしまう自分が――
どうしようもない程救いようがなく。狂っていると思う。
3/28/2026, 2:44:09 PM