美しい抽象に汚れた具体が混ざった現実が好き
例えば雪という言葉をイメージしたとき
最初に真っ白な粒が頭の中に降り積もる
実際の体験では跳ね飛んだ泥や
ここに書きたくもない理由で付いた色が
混ざり合った雪を散々目にしてきた
にも関わらず詩的な言葉は潔癖症で
生々しい汚れた記憶を後に押し込む
表に出るのは研ぎ澄まされた美麗な抽象風景
しかしこうして汚れの部分を書き残すのは
清濁併せたものこそが現実だと感じるからだ
人の審美観とは無関係に
ただ存在するそんな現実を感じたい
1/7/2024, 11:59:19 PM