初めて手作りしたジェルキャンドル
底には海をイメージした白い砂を敷き詰めて
淡いピンクや白い小さな貝殻を散りばめる。
最後に金色の錨を沈めて
アクアブルーから徐々に透明になるように液体を注ぐ。
いくつかの気泡を閉じ込めて
固まったジェルキャンドルは
静かな海底を切り取ったように
綺麗だった。
あのジェルキャンドルは
当時の恋人にあげたけど
彼はそれを
どこかになくしてしまったらしい。
簡単に手放されて
火を灯すことも
観賞用としても
役目を果たせなかったあの子が
まるで自分のようだと当時は思った。
そんな苦い思い出のあるキャンドル。
今ではもう
なんの思い入れもない。
彼に対する想いは
もう燃え尽きて
灰になって消えたあとだから。
#キャンドル
11/20/2024, 8:13:20 AM