街へ
私が小さい頃
街へ里へ下りるというときは
怖くて仕方ありませんでした
山に暮らしてる獣の子が来たぞー!
そうやって子供達に罵られ避けられ
里に暮らしている親戚も気まずい環境に
うちには近寄らないでほしいと釘を刺す始末
日常の買い物だけしてそのまま山に戻り
また静かな生活が始まる
そんなあるとき
街へ引っ越すということに
あの街に行くのか
怖くて怖くて泣いたことだけは鮮明に覚えています
そのときに祖母が言いました
あの街には行かない
他の街に行くから大丈夫
そして今いる街へと引っ越してきました
あの街と違い誰も白い目で見ることなく
獣の子と呼ばれることもありません
結局小中高といじめられることにはなりましたが
それでもあの場所にいるよりは生きていられます
街へ行くことの恐怖を思い出しては
今の平穏な日々を噛み締められるありがたさ
あの街は今どうなっているのか
何十年経ってもそんなことは一切思わないほど
忘れたい街です
1/28/2026, 10:15:20 AM