うも

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「木漏れ日」

ある放課後、わたしは廊下を走って教室に戻っていた。
忘れものしちゃうなんて本当についてない。
吹奏楽部が練習してたらどうしよう気まずいな、とか
考えながらそっと自分の教室のドアを開ける。

教室に入り私は、そのまましばらく動けなかった。
貴方が顔を伏せて気持ちよさそうに眠っていたからだ。窓際の席で暖かい太陽の光を浴びながら眠る貴方は、まるで1人だけスポットライトが当たっているようだった。

貴方を起こさないようそっと忘れものをかばんに入れ、ゆっくり席に近づいて貴方の顔をのぞき込む。

長いまつ毛がよく見える。

みんなの知らない貴方を独り占めしていると思うと嬉しくなって、「好きだよ」なんて呟いてみる。

「今度はちゃんと起きているときに言うからね」と
声をかけ、教室のドアの方へ向かう。

その後、物音がして振り返ると、貴方は穏やかな顔で
こちらを見つめていた。

木漏れ日の振るなかで微笑む貴方は、
ひどく綺麗だった。

5/7/2025, 11:30:51 AM