『不条理』
自分が嫌いだ。いや、正確には好きでもある。
この矛盾こそが、生きて息をしているという証なのかもしれない。
朝、鏡の前に立つ寝癖だらけの自分を見てはため息をつき、うまくいかない現実に落ち込んで、どうしようもなく自分が嫌になる時がある。
けれど、帰り道に見つけた小さな野花にふと立ち止まれることや、誰かのために淹れたコーヒーの香りに心底ほっとできる自分のことは、少しだけ誇らしく思えたりもするのだ。
嫌いな部分と好きな部分が、まるでつぎはぎの毛布のように私を包んでいる。
不器用で、いびつで、決して完璧ではないけれど。冷たい風が吹く日には、その不恰好な毛布が案外あたたかいことに気づく。
どうしようもない欠点ばかりが目につく日もあれば、ほんの小さな優しさに自ら救われる日もある。私はきっとこれからも、この厄介で愛おしい自分と付き合っていくのだろう。
そんな不条理も、悪くない。
3/19/2026, 9:27:23 AM