雲一つ無い快晴の空を見ると、ここではない、どこか遠い場所に行きたいと思ってしまう。
やらなくてはいけないことも、立場も、全部放り投げて──心の思うがままに。
これが休みの日に起こる感覚なら笑って許せるのだが、仕事に向かう最中、遠くは学生時代の学校に向かう最中に起こっているから困りものだ。
学生時代、エスケープは人の迷惑にもなるからと我慢をしていた。もっと正確に言えば、小心者過ぎてやる勇気がなかったとも言える。
大人になれば消えて無くなる、学生時代の一時の感情。当時はそう思っていたのだが、当ては外れたようだ。
学生時代叶えられなかったエスケープの願望は亡霊と化し、大人になった今も心の中に巣食っている。
その証拠が、先の青空を見る度に思う感情だ。
もし今、亡霊の思うがままに行動したならば、信用問題、ひいては死活問題に繋がっていってしまう。
故に、亡霊の願望を叶えることは、よほどの事がない限りこれからもないだろう。
青空を見る度に疼く、エスケープ願望の亡霊を胸に抱き、今日も生きていく──。
それが良いことか悪いことか、その答えを私は知らない。
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テーマ「空を見上げて心に浮かんだこと」
7/16/2024, 2:59:15 PM