眞白あげは

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モンシロチョウ

畑の風に
そっと白い羽がほどけていく。

生まれたての光を
胸いっぱいに吸い込みながら、
小さな影は
春の匂いをたよりに舞い上がる。

昨日まで土の中で
世界を知らなかった命が、
今日、空の広さを知る。

ふわり、ふわり。
誰にも急かされず、
誰にも縛られず、
ただ自分の重さだけで飛ぶ。

その姿は
まるで「自由」という言葉が
形になったみたいで、
見ているこちらの心まで
軽くしてくれる。

白い羽が
夕陽に溶けて見えなくなるころ、
そっと思う。

——あの小さな旅人のように、
私も自分の速度で
生きていけばいいのだと。


眞白あげは

5/11/2026, 8:45:12 AM