海老body

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空を仰ぐと、ただ透き通った白い空。
冬はまだまだ厳しい。私を通り過ぎる冷たい風に、ぼんやりとしていた意識が浮上してくる。
この屋上からの景色が見れなくなると思うと、どうしても寂しくなった。正直、嫌な思い出しかない場所だけれど、そんな場所にも愛着が湧いてしまったようだ。
人間てのは難儀だなあと、思う。
目線を下げると、変な方向を向く死体が一つ。
彼女も同じことを思ったのだろうか。
赤い血を流す彼女は、なんだか寂しそうな顔をしていた。

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『愛を込めて』

6/22/2023, 1:41:59 PM