電車が迎えに来た
今日はいつもより
空が明るい
田んぼから住宅街
住宅街からビル
移り変わる景色
紫色の夕焼け
それらをぼんやり眺めていた
電車が地下に潜り
パチッと明かりを消したように
窓越しの景色は暗闇になった
代わりに見えたのは人
セットしたであろう
髪は崩れて、
今日も頑張ったのだろう
顔から疲労が見てとれた
頑張ったね 今日もお疲れ様と
声をかけようとするが、
彼女はいなくなる
代わりに見えたのは
優しく包むような月と
温かみのある街の光
改札を出て 家に帰ろうとする足は
コンビニに向かった
少し高めのプリンを買って
心で呟く
「今日もお疲れ様」
〜窓越しに見えるのは〜
7/1/2024, 10:33:59 AM