ウツギ

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これからもずっと、こうして生きていくのだろうか。
人に頼ってばかりで、自立から程遠い自分が、変わる時などあるのだろうか。

ふと、深夜を過ぎたあたりでそう考える時がある。

僕は将来、小説家を志して、毎日パソコンに向かっているけれど、指がキーを叩く回数は少なく、物語の進みも遅い。

自分が魅力的な文章を書けているのか不安になって、SNSに上がる、『求められる小説四箇条』なんて言葉に大きく揺れて、軸のある物語を書けているのかも分からない。

でも、こんなに安定性のない仕事を目指した僕に対して、両親は温かい言葉をかけてくれる。

「大丈夫」
「夢を持って」
「頑張ってるね」

そんなことはないだろうに。

「ホント、どうしよう」

僕は家族みんなが寝静まった後のリビングで、静かにキーボードを叩いた。

4/8/2024, 5:57:24 PM