彼の名前をここではHと執筆する
私の経つ夏は喜々たる陽の光が岩陰をより一層目立たせ、
隣を向けば私では知らないくらい果てしない事情を抱えて
目に涙をふつふつと沸騰する如く出てくるHがいた
すでに私が承知しているHの事情
Hには5つ離れた妹がいるながら、その事実こそ知るものの、顔を見合わせたこともないままもうすでにHは
あと数ヶ月しかこの世にいることが許されない
そのうえHは自覚症性が出て、私がこう文字の一画引いている間もHは叫ぶだけでは収まらない苦痛が育んでいる
だからこそ何か私にはできることはないのか、
頭の念頭にかすかな不安を置いていた
私はHのわずかの生涯をできる限り大事にしたい
しかし、感謝されるべき私の感情はもうすでに無意味と化してた
9/20/2024, 11:38:46 AM