NoName

Open App

暗闇の中でぼうっと炎が揺らぐ
僕はただそれを見ている
何時間くらい経っただろう。
ふと我に帰って時計を見てみると
2時間と少し過ぎていた。
こう時間を忘れて考えてしまうのは
明日の仕事のことだ
今日、大きな自分らしくないミスを犯してしまった。
故に明日行くのが少し恐ろしく思えてしまったのだ
明日取引先に謝らなければならない。
その事実だけが心に重く引っかかっている

だが、キャンドルの炎を見ていると
なんと言うか、少しばかり
虚無の時間ができる
考えることは考えるのだが、
瞬間では忘れることもできる

どうせ謝りに行く事実は変わらない。
もう少しの間、キャンドルを見て
現実から離れてみようと思う。




11/20

豆豆腐

11/20/2024, 3:04:20 AM